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Creator: puyu11
Summary:
 父がどこかの女と消えてしまった。1970年、中学1年の冬だった。母は食品工場で働き、僕は朝刊の配達を始めた。冬の寒さは身体の奥につき刺さる。何度も辞めたいと思った。
 3年生の夏休みに母が僕名義の通帳を見せてくれた。家計の足しにと渡していた新聞配達の給金が貯えられてあり、そのお金で高校に通うことが出来た。 卒業後は自動包装機製造の会社に就職した。
「これからは母さんを楽にしてあげられる」
 そう思っていた矢先、母は帰らぬ人となってしまった。 過労による急性心不全。やるせなさだけが残った。
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