Table of Contents
Creator: 川﨑 キヨ
Summary:
『茶碗の家族』
 赤と青の夫婦茶碗。2つはいつも仲良し。いつも一緒。隣りに座って。いつもニコニコ。
 ある日、とってもかわいらしい小さな黄色い茶碗が加わりました。
 そして、桃色の小さな茶碗も加わって……。4つの茶碗はいつも一緒。いつも仲良し。
 ところが、ある日……。
『奇跡の1枚』
 カメラマンのジンさんは、今日も愛用のカメラを持って、近所をお散歩中。ジンさんがカメラを向けるものは、誰もがよく目にするありふれたものばかりですが、なぜかジンさんが撮ると、今まで見たことのないような写真になるので、ジンさんの写真は「奇跡の1枚」と呼ばれています。
 さて、今の時期はとっても桜が見頃。公園にあるたくさんの桜の木も満開に咲いています。ふと、公園の隅っこに立っている桜の木で、1つだけぽつんと寂し気にうつむいている花びらを見つけました。
「どうしたの?」
 ジンさんは思わずそう尋ねてみると……。
『白い窓』
 真っ暗な部屋の中。僕はずっとここにいる。
 もうどれくらいいるのか、わからない。だって、ここはいつも夜だから。
 いつからいるのかも、わからない。なぜいるのかも。
 でも、少なくても僕は自分の意志でここに来た。そして、ここにいる。
 きっとこれからも、僕はここにいることだろう。
 いつまでいるのか、わからないが。多分、このままずっと……。
『たった1分間だけのラジオ番組1』
 日曜日の午後11時59分。
 ある街の小さなFM局では、毎週1回、たった1分間だけのラジオ番組が放送されます。
 たった1分だけ。
 番組名は「心を紡ぐ」。
 さて、今回はどんな放送になるのでしょう……。
『What a happy day!』
 真冬の、ある夜遅く。ニューヨークの地下鉄の、ひっそりと静まり返った構内に、どこからともなく1人の黒人の老人が車椅子で現れた。
 老人は80代の男性で、サングラスをかけ、すっかり目が見えない様子だった。
 その老人は車椅子を止めて、辺りを耳を澄ませてうかがうと、ニヤッと微笑み、大きな咳払いを1つして、突然大声で歌い出した。
 What a happy day! What a happy day! I can sing a song today~.
Price: ¥300

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