紅葉と柿
1 month ago
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辺り一面に紅葉が散る中、熟れた果肉がふわっと崩れて、キミの喉の奥へと消えていく。
ただそれを見ただけで胸が変にざわつくの、本当にやめてほしい。
——今あの柿は、キミの中でどうなっているんだろう。
そんなこと考えるのがキモいのは分かってる。
分かってるのに、どうしても浮かんでしまうんだ。
キミの体温の中で、柿がゆっくり溶けて、形を失って、
ただただ「キミの一部」になっていくイメージが。
それを想像すると、胸の奥に妙な熱が残る。
キミの一部になっていく柿に、どうしようもない嫉妬がわいてくる。
——羨ましいとか、そういう可愛い感情じゃない。
もし僕も、あれと同じようにキミの奥で溶けていけたら。
キミとひとつになって、輪郭なんて全部捨ててしまえたら。
そんな都合のいい妄想が、秋の夕方ってやつには妙に捗る。
紅葉がひとひら落ちてきて、僕の肩にそっと乗った。
それだけで、また心が揺れた。
だから、せめて願いだけは言わせてほしい。
「柿のように、キミの中に沈みたい」
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今年も終わりが近づいてきたので、久しぶりにもう一人の代理キャラのクマ耳のくるみを描いてみました。
しばらく描かないでいると、「どんな子だったっけ?」ってなるものですね。
後、背景の紅葉は手抜きですが、最初は真面目に描こうとしたんですよ?(ほんとだよ)