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《ハルちゃんと平くんと僕》魅惑のミステリアスホールは二本のロマンス棒に狙われている

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4 years ago

  • 幼馴染

  • 小説表紙

  • BL小説

小説『《ハルちゃんと平くんと僕》魅惑のミステリアスホールは二本のロマンス棒に狙われている』著・晴れ時々猫さん
https://estar.jp/novels/25508745


表紙絵描き直しさせて頂きました。

***

アキのこと諦めるっていう条件付きなら、相手をしてやらんでもない」

 そんな提案を出すキヨハルの瞳は、まるで星野を脅すような色をしていて、愛する人を守るためなら自己犠牲も厭わないという覚悟が伺えた。

 こんな目をするのか、と星野はきゅっと一文字に口を閉じると、その視線を真っ直ぐ前に向けた。

 直線上にあるプール。その脇にある古ぼけた倉庫を見つめながら、星野はやっぱり悔しくて眉を寄せた。

「断る。俺は、……俺も、穂積が好きだ。手に入れるまで諦めるつもりは無い」

 ハッキリと宣戦布告した。だけど二人は「処刑だ!」「抹殺だ!」と騒ぐことはなく、臀部の当たりにボスっと軽い膝蹴りをぶつけてくるだけだった。

 そんな二人の反応を怪訝に思い、ちらりと平の見上げると、面白くなさそうな顔をしている。キヨハルに視線を向けると、ニッとイケメンな笑顔を向けられた。

 それはまるで試されていたような……。ここでもしもキヨハルの誘いに乗っていたら、もう少し恐ろしいことになっていたのではないかと思うほど。

 星野は二人の意外すぎる一面に困惑したが、少しだけアキの気持ちが分かった気がした。どれだけ面倒臭がっていても縁を切れないのは、二人のこういう一面をちゃんと知っているからだ。なんだかんだと鬼畜で狂気的な態度を見せるくせに、アキによく似た優しさを持っている。

「お前ら……」実は優しかったんだな。

 と喉元まで出掛かった時、プールサイドにある随分古ぼけた倉庫の前までやって来て、星野はぐいっと二人に姿勢を正された。



(*小説お借りしています。)

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