朝の惑星 LEVEL 7
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2 months ago
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僕ら第３次移民団がこの惑星に移民して今年で３回目の春になる。
第１次の移民たちが建設途中で放置したこの半分廃墟みたいな建物が、現在の僕らの住まいだ。
最低限のインフラは作動していて生きる分には不安はない。ただ大人たちは常に不安を感じているようだ。なんといってもこの植民惑星には、わからないことが多すぎる。そもそも第１次移民たちはどこに消えたのだろうか。この「廃墟」にはなんの記録も残っていない。さらに奥地に入植したのだろうか。または全員がなんらかの異変で全滅したのか。まあ、移民団が全滅することなどよくあることだが。
でも僕はこの惑星が気に入っている。何より気候が良い。風が爽やかだ。特に今の季節は「白朝」という一日中朝が続く。伝播船で生まれた僕は知らないが母星地球では「白夜」といってずっと陽が沈まない地域があるそうだ。それの朝版ってところだろう。春の朝が心地よく眠いのは太古よりサピエンスに備わった本能だ。大人たちには仕事があるだろうが僕ら少年たちは特にすることもない。そういうわけで、僕は今朝も気持ち良く裸で寝ていた。あ、そうだ、僕ら少年少女には大切な仕事があった。そうだった。
「ちょ！なんでこんなところで裸で寝てんのよ！あ、バカ！変なもん見せないでよー！」
朝だからね。しょうがないね。
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