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リアル夢日記 ⑤
かなり現実感のある夢でした。。。
※見てから時間が経っての記述のため、内容に不備がございます。ご了承下さい。




「星野ー!!」


夜。仕事の帰り道。
呼ばれて振り返ると、「久しぶり」とスーツ姿の男性が私に手を振りながら声をかけてくる。

確かに私は「星野」なのだけれど、申し訳ないけど彼には全く覚えがない。
とても親しげに隣に並ばれてしまったが、そもそも私のリアルな職場には「スーツ姿の男性」をほとんど見かけることがないので、この時点でこれは夢だと確信する。

。。。が、小説のネタにでもなりそうだなと思いながら、そのまま自然なふりをして一緒に歩いてみる。
彼は顔が半分マスクで隠れているのだけど、なんかどこかで会ったような、忘れていてずっと覚えていた人のような気がしていた。


何を話していたかは忘れてしまったが、駅から随分と歩いて遊歩道に出る。
ドラマでよくみる東京の夜の街の周辺。。。といった雰囲気だ。
話題は仕事のことではなくて、単なる日常会話。
もしかしたら私も、(自分では見えないけど)スーツやオフィスカジュアルのような服装をしているのかもしれない。

家までの帰路は長いのか、同じ方向なのか彼も一緒についてくる。
たくさん楽しい話をした気がする。人間違いではなく、ずっと前からこんな関係性の人だったような気がして私も楽しい。
少しだけ仕事の話もしたような気がするけど、もう忘れた。


横断歩道で信号が変わるのを待っていると、「俺のこと、覚えてる?」と彼が突然訊いてきた。
覚えているか、と聞かれると曖昧で。こんなに楽しく話していて、むしろ今までの人生のどこで関わりのあった人だったろうかと思ったくらいだった。だけど、彼の名前は思い出せない。

黒いマスクに、髪は短くて。顔はシュッとしていて。目が少し細くて。
思い出せそうで思い出せない。どこかでピンと来ているはずなんだけど____。

それに答えたか答えないか忘れてしまった頃には、他愛ない会話が恋愛方向に変わっていて(というか向こうが勝手に切り出してきて)
なぜか、「もう付き合っちゃおうか」みたいな運びになってしまった。彼の目が本気だ。


「もしかして、彼氏いる?」

「別にそういうわけではぁ。。。」


これで私が許可したらホテルにでも連れ込まれるんだろうかという想像が頭を走る。
今までお話してても、結構いい雰囲気だったし??
ほら、なんかどんな顔なのか分からなかったくせに、何故かとてつもなくイケメンに見えてくるじゃないの(単純バカ)。

____いや。待て。ちょっと待て。考えてもみろ。
第一、私は名前も素性も分からないこの男に、一瞬の気の迷いで身体まで預けようとしているのだ。
これが詐欺だったらどうしてくれよう。
私の身体を好きにしていいのは、ちゃんと籍を入れて、結婚して、同じ家に住んで。。。そういう人間だけと高校生から決めている。
それを崩すのは、かなりの重罪だ。



「____だいたい、あなたは誰なんですか?」ここで、これまでずっと飲み込んでいた疑問を口に出す。

もう駅から随分と歩いているし、この時間まで楽しくお話させていただいてとても有意義な時間ではあったけれども。
でも流石に名前くらいは知っておきたい。過去に会ったことがある人間かどうかも。


「俺、蒼葉だけど」
覚えてない?と、そこで初めて口元を晒した。

蒼葉くんは、私の好きだった人。しかも小学生時代の。
なんだこの夢、初心に戻れというのか???と疑問に思うが、まだ現実の私は寝ているのでこの物語を見届けてやろう。


「蒼葉。。。くん」

小学生時代の好きだった人で。
バレンタインにチョコをあげようと思って2年連続くらいで作ってはいたけれど恥ずかしくて結局渡せず。そうこうするうちに私をいじめている一味の一員であったことが流れで発覚し、距離を置いた(というか一瞬で嫌いになれた)___あの、蒼葉くん。
考えてみれば目鼻立ちは大人っぽくなっているけど、当時の印象の面影もあった。

残念だ。もっと他の子だったら、もしかしたら少しは本気で考えたかもしれないけど。
____そう思いつつも、私の中にはさっきの「もう付き合っちゃおうか」の話題がぐるぐるしていてどうしようもない。(単純バカ)
でもこのまま付き合って身体を預ける気には、全くならない。
いっそのこと、付き合うに値するかどうか疑問に思っていることを聞いておくか。


「蒼葉くん、お酒は?」

「飲む」

「。。。タバコは?」

「普通に吸う」

「パチンコは」

「やる」


ああ。そうか。「蒼葉くん」はタバコとパチンコをする人間だったのね。
ごめん、恋人として付き合う以前に、今後の人生に不安が残る。


「なに、なんでそんなこと訊くの?」

「気になって。。。。」大玉砕でしたけど。間違いを犯す前でよかった。


その後も何度か「付き合おう」みたいなことを言われて、やけに押されていた。
私はその度に「うーん。。。」と曖昧な返しをしつつ、なんとか「LINEだけなら」にとどめた。
彼とLINEを交換したけれど、きっと会話せずに終わるだろうと思っていた。




____数日後。
太陽が出ていた。明るい場所。
どこかの駅前なのか、白くて明るい建物。
私はそのガラス張りの扉を開けて外に出ようというところだった。
時間的にはお昼前後。リアルでは経験がないけど、これから外のお仕事なのかもしれない。

扉を抜けると、近くの後輩がなにやら一生懸命に、歩く人にプレゼンをしているところだった。
商品開発の企画のやつかな、と思っていると、後輩が私を見つけて「せんぱーい!!」と嬉しそうに寄ってくる。
後輩もスーツを着ていて、私の勤めている会社が、多分そういうところなんだろうな、と思う。
かわいい。なんでこんなかわいいんだ。そして、なんでこんなに顔がいいんだろうと思いながら、後輩と話していると。


「____あれ?星野?」また蒼葉くんが現れた。


ドラマみたいな状況だなー、とぼんやり考えていると、
そのまま蒼葉くんは後輩の隣で、会社で制作しているソフトウェアの紹介を始めた。ここに営業に来たってことだろうか。

だけどそのソフトウェアの映像が。。。なんだかとてつもなく見覚えがある。
3D の立体にになったり、ドット絵のイラストになったりしているそれは____。


「これ、サマーウォーズに似てる」何故だか弟の声が隣でそう言う。
何故こんな平日の昼間に弟が私の隣にいるのか。

待って、もしかしたらこれは夢の中のドラマの話で、ずっと弟とドラマを見ていたのかもしれない。。。?


____そう思ったら、目が覚めた。


2024.11.23

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