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とても死にたくない夢でした。。。死にたく無さすぎるのに全然目が覚めなくてしんどかった
今回はほぼ8割が「死にたくない」で構成されてます。残りはカオスで。【▼続く】
▼本編こちら
ーーーーーーーーーー
道を歩いていた。
広い道。
砂なのか、白い。
細かいじゃりじゃりとしたものが敷き詰めてある。
景色は昔の日本家屋のようだけど、見える部分が壁だけでよく見えない。
背が低くなっているのか、似ているけど初めて来た場所だから言葉にできないのか。
そこを、大勢の子供が歩く。背丈や年齢も様々だ。
カーキ色の制服。軍服だろうか。みんな同じ服装だ。
無論、私もその中の1人で。
列になってある場所を目指しているようだった。
私は(おそらく)知り合いから預かった小さな女の子の手を引いている。
その子だけが取り残されてしまったのか、家族が全員どこかにいくことになったのか、とにかく仕方がない理由で預けられたその子は、なんだかとても心配そうな表情で私を見上げていた。
私たちの後ろには、大きな線路。
現在の線路を2倍にしたかのような、広いものが横たわっている。
___と。
ガァァ、と何かが滑り込んでくる音。
まずい、これは。
この線路には爆弾が仕込まれていて、列車が通ると、とても大きな音で爆発する仕組み。
周りの石や貨物列車の荷物が飛び散って怪我をするか、もしくは死ぬか。
凄まじい轟音で、咄嗟に手を繋いでいた女の子に覆いかぶさった。
次の瞬間、ドォン、と地面が揺れて、土煙が辺りを覆い尽くした。
気がついたら、整列させられていた。
何があったのかは、覚えてない。
線路がまだ目の前にあるということは、これから何か命令が下されるということなのだと、私は知っている。
いつのまにか、親戚の女の子はいなくなっていたけど、私の後ろにでも整列させられているんだろう。
大人が、目の前で話をしている。
男なのか女なのか、頭が刈り上げられていて分からない。
私は1番前の列で、気が気ではなかった。
名前が呼ばれて、周りの子供たちが次々と立たされる。
呼ばれませんように、と思う。
ここで立たされたら、死ぬのはほぼ確実。
結局、私も呼ばれてしまった。
バッジを配られた。えんじ色の、小さいバッジだ。
少し立体的になっているベロアみたいな生地に、金色の紋章。
多分、この国のだろう。
ちょっとかっこいいな、と心の隅で思う。
バッジは、被っていた帽子につけた。
____このバッジをつけた者は死ぬ。
これから、軍の作戦に駆り出される。
いわば自爆テロだ。子供を何人も使った。
列車が多い国だから、それを利用して。さっきのように電車に乗って、線路ごと爆発する仕組み。
運良く服の端切や死体が見つかったとき、このバッジが敵国である証明になるという。
さっきの貨物のように、身体がバラバラになるんだろう。
考えてみれば、私の手は泥だらけ。。。というか、ところどころ黒く汚れていた。
今まで沢山の戦禍を逃れてきたのだろうか。
あまりに恐ろしかったからか、記憶にはないけど。
___ここは、死から逃れられない。
数日後か、その後か。
私は他の子供たちと一緒に列車に乗っていた。
列車___と言っても貨物列車のような箱型の、屋根のついたものではなく。
いわゆる「トロッコ」のようなもの。
木でできた自転車。。。というかバイクのような構造で、それにまたがっていく。もはや箱型にすらなっていない。
乗り物の前後は、電車の連結部分のように錆びた鉄が括り付けられている。
___というのが、暗いトンネルで認識できる情報だ。
私達はそれにまたがって、何かベルトのようなものを付けられる。
私はこれに火が付けられることを知っている。
敵国の陣地に辿り着く頃には、全員が焼け死んでいるんだろうか。
それとも、意識を保ったままじわじわと焼かれて、最後の爆発で死ぬのか。
____死にたくない。
そもそも、ここに収集されたのだって、私の意思ではない。
この戦場に、男も女も関係ない。
昔は男だけが戦場に行った。。。。なんて歴史もあったようだけど、今は少子化とかいうもので、男女関係なく戦場に集められている。
年齢も関係ない。5歳にも満たない子から、18歳くらいの子まで。
もちろん大人もいるが、近くにいないということは、別の部隊か何かで動いているんだろう。
どんな経緯かは忘れてしまったが、とにかくそういうことなのだ。
戦力が足りないから、子供まで使うのだ、この国は。
昔の通り、男だけが戦場に行くのなら、今頃私は自分の家で家族と過ごせていたはずなのに。
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない。
いつのまにか、私は列車に跨っていた。
大人の手によってベルトが装着される。安全装置ではなく、身体に火をつけるための。
ああ、嫌だ。いよいよ私は死ぬのかもしれない。
この人生で何もして来なかったのに、こんなところで死ぬのかもしれない。
何もしないまま、お尻から焼かれて行って、道すがら通る線路の爆発で吹っ飛ぶんだ。
嫌だ、嫌だ。死にたくない。
列車が動く。寸前、何か棒切れのようなものがお尻の下に。
きっとこれが発火剤だ。
車輪の回転摩擦で徐々に発火していく仕組みだ。
自分の番になるまで実態が隠されているだなんて、汚い手口だ。
暗いトンネルを進んでいく。
確実に死に向かっているのが分かる。
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない。
トンネルを出発して、少し経った頃。
怖くて目を瞑っていると、「なぁ、」と後ろから声がかかる。
「怖いんだろ」と。
私の後ろの列車には、男の子が2人続いていた。(恐らくその後ろにもいるのだろうけど、私が確認できるのは2人まで)
うん。怖い。けど、なぜこの状況で私に話しかけて来るんだろうか。
「俺、噂で聞いたんだけどさ、」
彼の話によると、このベルトは外せるらしい。
そうすれば、死なないで済むじゃないかと。
それを聞いて、私もベルトを外すことにした。
後ろの男子2人もなんとか外そうと悪戦苦闘している。
なんとか外せて、発火剤と一緒に道に放り投げた。
気がつくと、小屋にいた。
木造の。古くて、ちょっと湿っている。湿気が多いのだろうか。
正しくは小屋ではなく、軍の駐屯地のようなところなのだろう。
周りにも同じ制服の人たちがいて、狭苦しい。
大人から子供までいる。
____とそこに、見知った人物を発見した。
というか、目の前にいた。
話していた。なにやらとても楽しげに。
目立つピンク色の、長いみつあみ。
大きい瞳、長いまつ毛。時折見せる笑顔がとてつもなく可愛い。
彼女が話しかけているのは、蝶のキラキラとした髪飾りをした人物。
甘露寺蜜璃と、胡蝶しのぶだ。間違いない。
判別には少し時間がかかった。彼女達は剣士ではなかった。
剣士ではなかったし、腰に剣も刺していないし、羽織も着ていない。
私達と同じ、カーキ色の軍服。
確か年齢は20歳くらいだっただったと思うけれど、彼女達も収集されていたのだ。
蜜璃ちゃんの笑顔がめっちゃ可愛いし、
うんうんうなづいているだけなのに、胡蝶さんの唇から漏れる声がとても美人。
___と思ったら、蜜璃ちゃんが私に話しかけてきた。
立場的に上だからか、とても緊張してしまったけれど、蜜璃ちゃんは「この戦場から生き残る方法がある」と小声で話してくれた。
詳しく話てくれたけれど、よく覚えていない。
その話が終わる前に、呼び出されてしまったからだ。
呼び出されて、つけていた軍のバッジを回収された。
列車から降りたことがバレたらしい。
そういえば、他の2人はどうしたんだろうか。
姿を見ていない、ということは、降りるときに離れ離れになったのかもしれない。
生き残ったのは私だけなのかもしれない。
他の子供達は、相手の戦場に送り込まれた。
きっと今頃、線路に設置された爆弾か、ベルトの発火装置で死んでいるだろう。
向こう側で、指揮官と思しき人物と何やら話をしている。
私は死ぬんだ、と思う。
作戦撤退がバレて、死ぬんだと。殺されるんだと。
死にたくない。嫌だ。
何か方法はないか考えて、トイレに大きな窓があったことに気がついた。
あそこは裏の森と繋がっているし、逃げてもバレることはないのではと思う。
そうと決まれば、速い。あとは逃げるだけだ。
トイレに行き、目星をつけた窓枠に手をかける。
思った通り、窓の奥には深く生い茂る森が広がっていた。
私は背も低いし、森に逃げれば見つからないだろう。
早速、窓枠に手を掛け____。
開かない。なぜ。
開閉の金具は小さいけれど金属は新しいし、それほど苦戦はしないはずなのに。
ガタガタ、と揺らしたり叩いたりしていると、バゴォン!!という音と共に男の子がトイレのドアを突き破って転がってきた。
便器の上に立っていたせいで、危うくよろけて転げ落ちるところだった。
「やめてくれ!!殺さないで____」
その男の子は、顔を涙と鼻水と汗でぐしゃぐしゃにしていた。
多分、私の後ろの列車に乗っていた子だ。話しかけてくれた子だ。
顔は覚えていないけど、声はこんな感じだったような気がする。
恐らく彼を殴ったと思われる男が、舞い上がる埃と煙の中にシルエットで映った。
やばい。殺される。
私も殺される。早く出ないと。
「うわぁぁぁぁ」と男の子が下からぐしゃぐしゃの顔で這い上がってくる。
ガタガタ、ガシャガシャと窓を弄り倒して、なんとか窓を開けることに成功する。
____が、入らない。
私の身体は小さいはずなのに、なぜか入らない。
こんなところで死んでたまるか、と思った。
ガタガタと窓を揺らしながら、なんとか開いた窓から抜け出すことに成功した。
ふと、昔読んだ漫画に、こんな感じのシーンがあったことを思い出した。
私がもしアーニャだったら、ピンク色の髪が目立ってしまうだろうな、なんて考える。
恐らく、あの男の子も窓から這い出てくることだろう。
____私は脱走に成功した。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ここで目が覚めました。
脱走に成功しました。よかった。
もう本当に死ぬかと思いました。生きててよかった。
しのぶさん、後ろ姿だけだったけどめちゃくちゃキレイだったし、蜜璃ちゃんと会話できて死にそうでしたとても可愛いかった(T ^ T)
2人とも体幹がしっかりしてて、とても強そうでした。ただのモブキャラ街娘の私とは違いました。
2023.4.22
【質問箱】
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