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京都国際マンガ・アニメ大賞2021 マンガコンテスト| コンテスト - アートストリート(ART street) by MediBang

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大賞 10万円+京都国際マンガ・アニメフェア招待
CGアニメコンテスト(DoGAにて開催)より選出されました。

作者 伊藤瑞希
作品名 高野交差点

CGアニメコンテスト審査員 鎌田氏のコメント

審査員全員が満点!これは本コンテスト史上初の快挙です。
もう、映像も内容も完璧。
この恐ろしいほどの才能を、京都から皆さんにご紹介差し上げます。

優秀賞 5万円+京都国際マンガ・アニメフェア招待

作者 貳號
作品名 異人 Harmony

林氏のコメント

導入、設定の見せ方が上手いです。途中からカメラを向けるキャラが、少女から、テューポーンに変わって物語の軸が少しブレたように感じました。最後の街なかの人たちが暴動を起こすシーンから少し展開が走りすぎている印象でした。ラストシーンの意味合いが拾いにくかったです。演出力が高く、惹き込める絵を描ける作家さんだと思いました。

藤田氏のコメント

異人の皮が人間にとって有用というアイデアが目新しく、世界観にリアリティーを与えています。主人公の抱える苦しみ、店長が人間に感じた温かみなど、キャラの感情がしっかりと伝わってきました。これだけのページを費やしたのですから、最後に読者に伝えるものを理不尽な悲しみだけにせず、もう少しだけ何かを生み出してほしいと思います。

後藤氏のコメント

画力・構成力・キャラクターなど高い水準で描かれておりクオリティが頭一つ抜けていた。物語の結末も予想外、のめりこんで読んでしまった。強いて言えばキャラの視点の切り替わりに迷う。また、異人の皮のデメリットは前半から伏線として組み込んでおくと、より読者感情を揺さぶれたように思う。

準優秀賞 3万円+京都国際マンガ・アニメフェア招待

作者 monotone_ink
作品名 Iron Lungs

林氏のコメント

ガサガサとしてる線ですが、魅力がある絵でした。ロボットのパイロットへのスカウトというベタなSFの設定導入でしたが、丁寧でかつ、主人公の感情がしっかり噛み合っているドラマ構成が良かったです。

藤田氏のコメント

印象的な場面を作るのが非常に上手く、狙った通りの感情を読み手に生み出すことができています。主人公の余命2年という設定を使い切れていないのが少し残念でした。
超有名作品と重なっている表現が多かったので、もっとオリジナリティーにこだわった作品を読んでみたいです。時間はかかるかもしれませんが、原稿の仕上げにこだわるようになっていけば、多くの読者を掴むことができるようになると思います。

後藤氏のコメント

作者のポテンシャルの高さが窺える一作。ストーリーのテンポがよく間の取り方も巧み。画面演出にも狙いと工夫が感じられる。特にクライマックスの描写は思わず息を飲んでしまった。ネックとしてはやはり作画の粗さ。内容の魅力を伝えるためにも線画や仕上げにも真摯に向き合ってほしかった。

入賞 1万円

作者 BrandonChen
作品名 Icarus Rising

林氏のコメント

アクションや、テンポ良いカメラワークはセンスを感じます。ただ、設定や状況を「説明」だけして、展開しているので、面白い、と思いにくい作劇に感じてしまいました。次回作では、読者が感情を動かすであろうシーン、ドラマを意識して描いて欲しいです。

藤田氏のコメント

細部まで丁寧に描き込まれた圧巻の作画クオリティー! キャラクターたちがそれぞれの立場で確固とした考えと意志を持っていることを感じられるセリフは、読んでいて気持ちのいいものでした。
人類の敵「テラ」や「天使」などの設定が曖昧で、強引な展開も多く、ストーリーになかなか没入できませんでした。最低限の説明はできるぐらいの設定は用意するようにしましょう。

後藤氏のコメント

細部にまで気持ちが込められた丁寧な作画。壮大な世界観設定にも意欲と魅力を感じる。ただし、情報過多なきらいがあり、主人公を取り巻く環境やドラマが読み手に伝わりづらい印象が残るので勿体ない。
作者 mzhiro
作品名 GENDER X BORDER

林氏のコメント

男女対立SF+男女の部屋が近くなるというラブコメのベタな設定。企画自体はアリですが、かみ合わせが悪く展開が強引すぎるよう感じました。緊張感ある世界観設定なのに、関係性が近くなっていく描写がコメディテイストになるのが早すぎる印象でした。

藤田氏のコメント

最初から分かりきっている結末に進んでいくストーリーですが、それでもハッピーエンドを願わずにはいられないぐらいキャラクターのアップが魅力的で目を引きます。求婚シーンにも表れているようにイメージを絵にする実力をすでに持っているので、キャラの性格や個性にもちゃんとイメージを膨らませることができれば、ここにしかないエピソードが生み出せると思います。

後藤氏のコメント

男女で対立する二つの国のトップが立場をこえて不器用ながらも惹かれあっていく様が微笑ましかった。聖なる予言の像とプロポーズの姿を重ねる演出にも作者の粋な狙いが感じられる。軽快に読み進めることができる反面、世界観設定のディテールは少しお座なりな印象が残るので惜しい。
作品名 VROLL

林氏のコメント

漫画内オリジナルゲームは、魅力的に見せるのが難しいですが、しっかり作り込んでいるのに好感は持てます。ただ、作り込んでいるが故に、少し説明が難解でした。読み手が、そのゲームに魅力を感じる前に、少し複雑な説明が多かったのが、気になりました。

藤田氏のコメント

VRスポーツという新ジャンルを導入から分かりやすく描き、起承転結や伏線の配置などもしっかりと構成され、基礎力の高さがうかがえます。運動が苦手な人に寄り添ったストーリーも好感が持てますし、クライマックスには想像を超えるビジュアルと能力が飛び出し、痛快さも感じました。
唯一物足りなさを感じる点は、読者がマンガに求めるワクワクドキドキです。エンタメ感を意識し、読者を魅了する作品にチャレンジしてみてください。

審査員特別賞 1万円+京都国際マンガ・アニメフェア招待
マンガコンテストより選出されました。

林氏のコメント

味のあるキレイな絵柄です。1話、アナログ感が良い幻想感を演出していて、丁寧に世界観を描き出しているのですが、キャラの仕事の設定描写が多く、物語が足りなかった印象。2話は、ベタで少し駆け足な短編に感じました。作画が魅力なので、キャラの感情描写やドラマの構成を意識した作品も読んでみたいです。

藤田氏のコメント

アナログ水彩フルカラーという予想外の原稿に衝撃を受けました。これだけのページ数を完成させたことをまず賞賛したいです。第1話はキャラ紹介に過ぎないので評価をつけるのは難しいですが、第2話はキレイにまとまって読後感も良かったです。この街に住みたくなるような心温まるストーリーを描き続けていくのも画風に合っていて良さそうですが、妖がどう危険なのかも描けると世界観に深みが出て、さらに面白くなりそうです。