バレリーナの孤独 LEVEL 3
5개월전
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茉莉は高校に入ってはじめてできた「友達」だ。
いかにも都会育ちのお嬢様といった感じの、明るく社交的な子だった。田舎育ちで人見知りな私とは対照的だったし、彼女の自信過剰な言動に、呆れることもあったが、気にはならなかった。いい都会の案内役ができたくらいに思っていた。
そんな茉莉が授業後、こういった。
「私のバレイを見て欲しい。一緒に来て」
正直興味はなかったが、断る理由もなかった。ああ、バレイか。彼女らしい。確かに言われてみれば茉莉の立ち振る舞いには優雅なところがある。
バレイ教室には、誰もいなかった。そして茉莉は、私に話しかけるでもなく、だだ黙々と基礎練習を繰り返していた。必死で、汗をかきながら。私は誤解していた。茉莉は自分の特技を披露して「クラスメート」に賞賛されたいのだろうと思っていた。でも違った。そこには、ただ必死で上達したい気持ちの女の子がいた。私は飽きずにその姿を見ていた。
「ごめん!つまらなかったでしょう?私って勝手よね」
ずいぶんして茉莉がタオルで汗をふきながら、話しかけてきた。私は笑顔で首を横にふった。すると彼女は意外なことをいった。
「私、バレイやってるところ、今まで誰にも見せたことないの。友達いないから!」
私は一瞬、自分のことをいわれているのかと思ってドキリとした。そしてすぐに茉莉の真意がわかって、二度ドキリとした。彼女は私を友達だと思ってくれている。嬉しかった。レオタード姿の茉莉を美しいと思った。
だけど、次がいけなかった。
「ねえ、あなたもバレイ、やってみない?」
ああ、そういうことか。彼女は私がどんなに身体硬いのか知らないんだ。私があんなことやったら、確実に再起不能になる!