夏越の祓
1 month ago
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昔、ある身なりの悪い男が旅をしていた。
その男が、小さな村で一夜の宿を求めた。
初めは裕福な妹の家だった。
妹は、男の粗末な服や持ち物を見て嫌な顔をして断った。
男は次に貧しい姉の家を訪れた。
姉は、喜んで、できる限りのもてなしをした。
「ところで、この村では祭りでもあるのかな。何やら飾ったりしておるし、あんたも、おめかししておる」
男は質素なドレスのようなものを着た姉娘にたずねた。
「はい、夏越の禊といいます。毎年6月の最後の日に、雑穀米に夏野菜を乗せて食べお祝いするのです」
「ほう、さっき、わしが食べた料理か」
「ええ、なんでもここまでの半年の厄を祓い、この後の半年が無事過ぎるように神様にお供えするんだとか」
「なるほどなあ、ならきっとあんたは、今年後半もいい事あるぞ」
「だといいんですが」
男は姉娘の家で一泊した後、去り際にこういった。
「あんたとその子孫には疫病や災いが起きないだろう。これからは茅(かや)の輪っかを身につけるように。それがあんたとあんたの子孫の目印じゃ」
数年後にこの地方を恐るべき災害が襲った。
この姉娘と茅の輪を掲げた家だけが生き残ったという。
6月30日に雑穀米と夏野菜を食べ大きな茅の輪をくぐる風習があります。
夏越の禊(なごしのはらい)というそうです。
きっと今年の夏も暑いでしょう。
頑張って乗り切りたいですね。