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7年前
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一つ、新しい物語を。 暗い、暗い、どこまでも暗い空の下を、一人の青年がランプ片手に歩いてく。 右も、左も、前も後ろも、見渡す限りの暗闇の中で、青年の目に映るのはランプが作り出す光の輪。青年の世界はその光の中が全てで、完結していた。 「完結」した世界を連れ歩く旅なんてものも乙じゃないか。 暗闇の中にそんな皮肉交じりの言葉を溶かしながら、青年は煙草の先にランプの灯りを掬いとった。