書物館
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8年前
無登錄標簽
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とある封鎖された、今は使われていないという元国営書館。
何十年も前に、一般階級も入館できる書館が新設されてから、人々の記憶から消えつつあった古びたその建物は、いまだ使用されていた。
食事を運んでくる給仕以外に人間を知らないその少年は、今日も埃まみれのページを捲る。
書物しかない知識と物語の世界の中で、少年はまた文字の羅列に没頭する。
自由を知らずに何の不自由もなく。
自らの運命も、自身が何であるかすらも、何も知らずに。
――それは、少年の目に本当の世界を魅せる少女が現れるまで。
という、彼は発声の仕方も何も知らないという設定があったりなかったり、する過去絵です。
割と気に入っていていまだにアイコンに使ってます。