小説アリ。ぜひ見てね! LEVEL 1
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2年前
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「ザーザー」
と、雨が降り注ぐ中、私はあなたを・・・ついさっき別れたばかりの
彼を追う。
「ま、待って!」
その声は今にも消えてしまいそうな、弱々しい声だった。
彼・・・改めかつて彼氏だったものに話しかける。
「・・・?」
元カレは渋々。と言った様子で振り返る。
「ごめん!ぜーんぶぜーんぶ私が悪かった。
これからは直すから・・・だから・・・」
話せば話すほど声は弱々しさを増してゆく。
「謝ってほしいんじゃない。」
これは当然の答えだった。別れようって言ってきたのは
彼だから。
でもさ、いいじゃん。もう少し、優しく言ってくれたって、さ。
でも、人は操れないから、彼は離れていく。
気がつけば、涙が出ていた。
これだから、恋心ってやつは。
私たちの人差し指に結ばれたリボンは、
解けそうになっていた。