小説挿絵『続・桃紅柳緑ーアイツと一緒にいる意味と、独りでも戦う理由ー』
3 years ago
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小説『続・桃紅柳緑──アイツと一緒にいる意味と、独りでも戦う理由──』
著・sakuruさん
https://estar.jp/novels/25776855
P44~ 第三章(6)
挿絵描かせて頂きました。
https://estar.jp/novels/25776855/viewer?page=44
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いきなりドアが開いて、女の子が飛び込んできた。
キラキラと光を受けて輝く、脱色して金髪に近いくらい明るい髪の色。
目鼻立ちが整っていて、でも化粧もしてて、制服は、ほとんど下着が隠せるかどうかぎりぎりの長さのスカートを履いている。
美人だけど、派手な印象のその子は、店に入ってくると、俺たちの前までやってきて、仁王立ちをした。
「アキラ! こんなところで何してるん?」
「……里紗、何って……修学旅行や」
咄嗟に互いに呼び捨てで呼び合う二人に、俺は驚きを感じた次の瞬間、なんだか俺の知らないアキの表情に、咄嗟に言葉を失う。
「って、アキラって呼び捨て? 里紗って呼び捨て?」
俺の代わりに、朔弥は団子を片手に持ったまま突っ込みを入れた。
「……中学んときの同級生や……」
困ったようにアキは答えると、座っていた椅子から立ち上がろうとする。
「いや違うでしょ。元カノとか?」
嬉しそうに聞く朔弥を鬱陶しそうにアキは睨み返した。
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小説お借りしています。