灰燼に帰す LEVEL 3
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4 months ago
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貧しい国があった。
その国に貴重な石油が発見された。するとある豊かな国が、貧しい国の政府に共同開発を持ちかけてきた。貧しい国の政府は国民のために住宅街を作ってくれることを条件に、豊かな国に優先権を与えた。
豊かな国はわずか3年の間に50万人が住むことができる巨大な高層ビル群が原野に建った。近代的な住宅街では豊かな生活を営む幸せそうな家族が政府の広報CMでも流れた。
しかし、実際にはその住宅街は何年たってもほぼ無人であった。家賃が高すぎたのだ。CMで流れたのは政府に雇われた「俳優」たちだったのだ。
国の政府や一部の富裕層は潤ったが、大部分の国民は貧しいままだった。こうして、その巨大な「新興住宅地」は一度も賑わうことなく、静かに廃墟になっていった。
今回のタイトル「灰燼に帰す」は「かいじんにきす」と読みます。難しい漢字ですね。初めて使いました。変換しようとしたら「怪人にキス」と出てきて笑いました。