タイムケンネル第19回(第1期最終回)。
3年前
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ショムロン開発部長(准将)「今回はずばり、2000年前のパレスチナに行って、イエス・キリストに会ってもらう。」
ダグ「重大任務ですね。了解です。」
(ブーーーン、タイムワープ!)
ダグ「あのう、元大工のイエス・キリストさん。」
イエス「私はガリラヤのヨシュアだが。キリストとは何だろう?」
ダグ「あなたの知恵の行いの数々は、後の世まで語り継がれています。」
イエス「宗教は人を真に幸せにするためにある。それが逆に形式化した宗教が人を縛ることになる。これはとんでもないことだ。」
ダグ「大賛成です。どの宗教でも起こりうることで、最大の癌は小利口な頑固頭です。彼らは本気で良かれと思って、人を裁いています。」
イエス「その通りだ。だから私の行っている革新活動は、永遠に必要な行為なのだ。この精神が後世まで伝わってくれると良いが。」
ダグ「イエスさんの名は後世まで伝わりますが、残念なことにイエスさんの期待通りではありません。」
イエス「どういうことだろう?」
ダグ「イエスさんが何も記録しなかったせいで、使徒パウロが内容をでたらめに記録してしまいました。それが以降、聖典として祭り上げられています。」
イエス「常なる革新、これはおよそ言葉にできない精神だ。」
ダグ「たしかにほかの宗教でも、「文字が立たない」とか「言葉にするとウソに染まる」などと言っている、いわば奥義です。」
イエス「それに使徒パウロ?そんな人物は知らないが。」
ダグ「会ったことはないはずです。イエスさんの死後に現れて、勝手に「使徒でござい」と僭称した人物ですから。」
イエス「そのパウロが私の教えを、なんと説いているのだ。」
ダグ「まずイエスさんはキリスト(救世主)であり、十字架の死は「子羊の血によるお前たちの罪の贖罪だ」と決めつけました。その上でイエスさんの知恵の行いや指摘、例えば「罪のない者がこの女を打て」や「カエサルのものはカエサルに」などを単に「愛の現れ」だとしました。」
イエス「なんとなく、他人のことを語られているようだ。」
ダグ「パウロは偏屈で思い込みの強い人物で、すべてを「愛」の一言で片付け、彼が書いた福音書に逆らう者は全員「異端」として、火あぶりするようにしました。」
イエス「何というかそのパウロと言う人物、きわめて薄っぺらで、まるで今私がやっつけているパリサイ人の