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中国地方の熟年中学教師の文章と推察されます。



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http://www.sakane.net/jhsnow/08moyashi/910bougen.pdf#search='%E3%81%86%E3%81%96%E3%81%84+%E6%9A%B4%E8%A8%80';


暴言は言葉の暴力である ーもやしからのメッセージー
つい先々週のニュースにこういう記事があった。
「ブログ(日記風のインターネットサイト)に「死ね」などと書かれて高校生が自殺した問題で,
生徒の父親が記者会見し,書き込みをした同級生の女子を侮辱容疑で警察署に刑事告訴すると明
らかにした。父親は自殺の原因について「いじめがあったと思う」と指摘,「捜査で真相を解明
してほしい」と訴えた。」
筆者がこの学校に来て3カ月近く,つくづくと思うことがある。
それは生徒の暴言のひどさである。
あまりにも無神経である。あまりにも何も考えていない。あまりにも非常識で,それが言葉の
暴力であることさえ気がついておらず,また,相手がいやな気持ちであることに思いもよらない。
それは同級生に対してもであり,教師に対してもである。
いや,これはもしかしたらお父さん,お母さんに対しても暴言があるかもしれないと思ってい
る。「死ね」「うざい」その他の暴言を受けたことはないだろうか。
いったいこれはどうしたことだろう。
今日はこのことを書く。
おうちの人にもしっかりこれを届けて
いただきたい。おうちの人も読んでいた
だきたい。そして,考えてほしい。
この中学校の恥ではあると思うのだ
が,あえてその現実を書く。それほどに
ひどいと筆者が思うこの現実を書く。
いったいこれは何の影響なのだろう。
どこで教育がおかしくなってしまったの
だろう。どこで子育てがおかしくなって
しまったのだろう。
マンガやアニメで当たり前のように相
手を傷つけ,相手を殺すシーンがあり,
当たり前のように暴言を吐くシーンがあ
る。もはや今の中学生にはこれが暴言な
どとも思わず,それがどんなに大変なこ
とかもわからず使っているのだろうか。
「死ね」「殺す」という言葉が当たり前のように飛び交う世界の異常さがわからないのだろう
か。
先日も廊下で追いかけ合って,友達に「待て!殺すぞ。」という少年がいた。思わず言った「『殺
す』なんて使ってはいかん。」しかし,彼は平然と言った「なんでいや。」教師に対して敬語も
何もない,とにかくこんな口調でくってかかる。思ったことを口にする。「『殺す』なんて使っ
ていいと思っているのか?」と聞くと「そうや。」と素っ気ない答を当たり前の顔をして答える。

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そして「なんで『殺す』を使っていかんげんて。理由言えるんかいや。」とさらにくってかかる。
理屈だけは言いたがる。
これが今のこの中学校の実態のほんの一部である。
いちいち暴言がいけない理由を,中学3年生相手に説明をしなくてはいけないのだろうか。
「殺す」「死ね」「うざい」いつからこの学校ではこんなに平気で暴言がまかり通るようにな
ったのだろう。
ちなみに,筆者は教員になって初めてこの中学校で「死ね」「うざい」「失せろ」と言われた。
これまでも,確かに様々なことを注意したら,反発することもある。それはどんな学校でも経
験してきた。だがそのときも見えないところで何か言って反発していたかもしれないが,面と向
かっては何も言わなかった。それはやはり,ちょっとした配慮なのだろう。そして,それ以上に
注意されたことは本人もよくないことだったと思っているのだろう。が,この学校ではそんな配
慮も何もなしで,面と向かって「死ね」である。注意したら「うざい」である。
まさしく侮辱罪で告訴してもいい内容である。まさしく人権の問題である。
もう一つ先々週のニュースにこんなのがあった。韓国の話である。警察官に「ハゲの○○」「犬
以下の○○」などの暴言を吐いた男が侮辱罪容疑で拘束されたそうである。警察署に身柄を送致
された後も「後でみんな殺してやる」などの暴言を吐き続けたと書いてあった。外国でも侮辱罪
はあるし,このように「ハゲ」をはじめとして,いろいろと体のことを指す言葉も,使いように
よっては暴言となるのである,
ちなみに,日本の法律,刑法の規定は次のようになっている。
刑法第231条 事実を摘示しなくても,公然と人を侮辱した者は,拘留又は科料に処する。
さて,このような学校の状況であるから,敬語なんてまず聞くこともない。
このような暴言がまかり通る現象の背景は何だろうか?
先ほども書いたが,一つは,マンガやアニメ,ゲームの影響だろう。こんな言葉が当たり前に
まかり通り,しかもマンガやアニメやゲームの中で相手が殴られるなどの暴行を受け,殺される。
これらを見続けた子どもたちは,こんな言葉が暴言だとは思わない。
あとは,子どもたちの未成熟があるだろう。幼児期から精神的に成長していない。社会と出会
っていない。幼児期はすべてが自分中心で過ごすことができた。すべてが自分のためにあった。
しかし,成長するにつれて,自己中心的にはいかないことを学んでくるはずだ。それができてい
ない。幼児期はおなかがすけば泣けばよかった。おむつが汚れたら泣けばよかった。そして,自
分のためにみんなしてくれた。思ったことを口にしても許された。だが,今でも思ったことをそ
のまま口にする。自分がいやなことは人もいやなのだとは考えられない。そして暴言を吐く。
だが,人に向かって平気で暴言を吐き,傷つけているのに,反面自分に対して言われたら,え
らく傷つくのである。ちょっとしたことを言われたくらいでもえらく傷つく。
相手に鋭く,自分はもろい。まるで割れガラスである。
予想されることは,親に対してもきっと暴言を言っているのであろうということである。親に
向かってさえこれだから,ご近所の人や,友達の親や,学校の教師に対しても平気なのだろう。
こんな暴言のまかり通る学校をなんとかそれぞれが自覚して,立て直さなくてはならない。ま
ずは,この学校はおかしいんだ,暴言がまかり通るようではおかしいんだと思わなくてはいけな
い。自分が言われていやなことを人に言ってはいけない。お互いに住みよい社会にするには,思
いやりが必要だ。
お互いに割れガラスであってはいけない。ガラスとガラスがぶつかり合いをすれば,割れるだ
けだ。傷つくだけだ。
お互いにまん丸くて,ゴムボールのように柔らかい心と優しい心を持てば,ちょっとぶつかっ
てもお互いゴムボールが割れることなどはない。ちょっとへこんでも,すぐにまん丸にもどる。
優しい言葉は相手をもっと優しくする。優しい気持ちが相手を幸せにし,そして,君にも優しい
言葉が返ってくるのだ。


(日本語俗語辞典より)
うざいとは,うざったいの略で使われる会話言
葉。 【年代】 1985年 【種類】 若者言葉
うざいの解説
うざいとは『うざったい』の略で,「鬱陶し
い」「わずらわしい」「うるさい」「面倒臭い」
「気持ち悪い」「邪魔」といった意味を持つ。
うざいは1980年代のツッパリブームから関東
圏を中心に使われるようになり,1990年代には
不良以外にも使われ,全国的に普及する。
うざいが更に簡略化された『うざ』や,うざ
いの語感が荒くなった『うぜー(うぜえ)』と
いう言い方もある。
2006年,学生の相次ぐ自殺が社会問題となる
が,うざいと言われたことが原因になったり,
うざいの一言が発端で殺傷事件になるほど荒い
言葉なので使用には注意が必要である。



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優しい言葉は相手をもっと優しくする。優しい気持ちが相手を幸せにし,そして,君にも優しい
言葉が返ってくる

完全に同意します。そしてそれを教育の現場において伝えることの意義を確認します。
そのうえで、一点指摘しますと、殺人シーンは時代劇などにもあるはずです。時代劇同様、ご指摘のマンガアニメなども、若者にとって、むしろ、これらを視聴する者ほど、そう言った文言を不適切と学び取り、そして、そのために、かえって彼らがご指摘の「死ね」「うざい」の被害者になっている、ということを指摘いたします。

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