リアル夢日記 【2023.2.25】
今日見たリアル夢日記です。少々脚色してますが。。。
今回は↑な感じの可愛い子たちが出てきてくれたのでほんわかでした(*^▽^*)【▼続く】
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ぼす、と私は白の中に寝そべった。
「もー!!何してんの琥珀、早く行くよー?」
私のはるか上の方で、そう声が聞こえる。
どうやら私のきょうだいみたい。
長く赤い髪に、赤い目、赤い服をしている。
私は、オレンジの髪、オレンジの目、オレンジの服。
2人ともニットの先端にもこもこの飾りのついた、サンタみたいな帽子をして、マフラーをして、コートを着て。
マフラーの柄は、2人一緒の細いストライプで。
「だぁって、疲れちゃったんだもんー!!」
「そんなこと言ってたら着けないよぉ」と声がするけれど、私自身、目的地はよくわかっていない。
家に帰るところか、どこか別の場所に向かっているのだろうか。
一面に広がる雪景色。
どうやら山のようで、視界のはるか向こう側に、ほんの少しだけ裸になった松の木のようなものが見えるような気がするけれど、他には何もなかった。
「もー。。。」ずるずる、と姉(?)に引きずられて上に登っていく。
ずるずる、ずるずる。
視界の下には、倒れ込んだところから私の通った跡が一本の線になって続いていた。
それを見ながら、ぼんやりと思い出す。
あの、水の中。迷路の先の洞窟。「外の世界」に出られる、洞窟。
きっとみんな知らないんだろう。
私も、知ったのはついこの間で、とてもびっくりしたんだ。
外とつながる場所があるだなんて。
あんなに風が吹いて、真っ黒な大きい穴。
あんなの、潜ったら絶対外に出られるって。
____え、なんで確かめなかったかって?
実はちょっと怖くなっちゃったんだよ。息も続かなかったしね。
____びっくりさせたいから、まだ言っていないけど。
言ったらきっと、「また琥珀はそんなこと言って」と呆れられるんだろう。
なんでも私はきょうだいの中で問題児らしく、よく迷子になるんだって。
よく言えば自由人。悪く言えば勝手な人。
名前は、「琥珀《こはく》」と書いて「アンバー」と読む。宝石の名前だって、誰かが言ってた。
私たちは10人くらいきょうだいがいて。
それぞれ名前は決まってるんだけど。。。うまく思い出せないな。
____ともかくその何人かと、「おかあさん」と一緒に暮らしている。
家の外に出ることはほとんどない。
一応、誰が1番目。。。とかは決まっているみたいだけど、うまく思い出せない。
背の高さも誰が高いとか低いとかはなくて、みんな一緒。
違うのは、髪、目、服の色。
服は、みんな色が違うだけの同じデザインのものを着ている。
そういえば、他の子たちはどこに行っちゃったんだろう。
何もないから、余計なことばかり考えてしまう。
「琥珀、後ろ!!」
声が聞こえたかと思うと、ぼふ、と雪の中の私をめがけて、すごい速さでなにかロケットのようなものが飛んできて____。
「もー、びっくりしたよー」
「赤が涙目でボロボロの琥珀引きずって帰ってくるんだもん」
「だって。。。、私もビックリして」
「わかったわかった」
「琥珀は?」
「大丈夫。もうすぐ目覚ますと思うよ。
治療はしたけど、そんなに怪我してなかったし」
服はボロボロだったけどね、と優しい声がする。
多分、きょうだいの誰か。
青か、緑か、紫か____。
「____あ、起きた」
「琥珀ー!!」
起き上がると、視界に色とりどりのきょうだいの顔と、赤が涙目で抱きついてくるのが見えた。
「。。。なにこれ」
「そんなに怪我してなかった」なんて言われていたのに、何故か私の頭や手や足が、包帯でぐるぐる巻きになっていて。
「ああ、大丈夫って言ってたのに、赤が心配してぐるぐるにしたんだよ」と、青が笑って言った。
「ちょっと!!」
「いーじゃん。心配してたんだし」
「琥珀、襲われたって。。。大丈夫?」黄が心配そうな表情で覗き込む。
「ん、へーきへーき。全然痛くないし!!」
「最近、私たちを狙った攻撃が多い気がするんだけど」
「琥珀は何も使えないから、こういうとき不便だよね」と言われてしまう。
もっともだ。
私はきょうだいのなかでポンコツで。
1番下、というわけじゃない。
むしろ順番では上の方のはずなのに、何も使えない。
もちろん、何も使えないのは私だけじゃなくて、
1番下の空や、その上の黄緑も使えない。
どういう原理かは分からないけど、
それぞれ技みたいなものが発動できるようになっていて。
それが原因なのか、外から知らない人たちが私達を襲いに来るようになったのは、ここ数週間のうち。
さらわれたりした子はいないけど、少なからず誰かが怪我をして帰ってくることがあった。
「ねぇ、これっておかしいよね」
____「おかあさん」がいるのに。
彼女と一緒にいれば、みんな平和だった。
それが、一瞬にして破られてしまって。
「おかあさん」は「大丈夫」しか言わなかったけれど、どこかおかしいと思いながら、自分より大きな彼女になにか言い返せるわけでもなかった。
誰も反発できない、圧倒的で絶対的な「正しさ」が「おかあさん」にはあった。
だから私たちは、彼女にだけは手出しができない。
でも、明らかに彼女が先導しているのではないか____というのが、他の子たちの意見だった。
最初に言い出したのは、紫だったと思う。
彼女は目が見えない代わりに、何でも見通せる能力があるから。
「あいつら」が家に攻撃を仕掛けてきたのは、それからしばらく経ったころだった。
きょうだいで庭で遊んでいたら、凄まじい轟音と共に黄緑がさらわれた。
今までそんなこと、なかったのに。
その瞬間を間近で見ていて、私は何もできなかった。
「琥珀は家にいて!!」と赤と紫が追ったあと、家にいる「おかあさん」のところに向かった。
チョコレート色の重い扉を、全体重をかけて前に押し込む。
ぐぐ、と大きな扉が開いて、わずかに通れそうなくらいの隙間から部屋の中へ。
「おかあさん」
呼んでから、おずおずと顔を上げる。
あんなことを聞いたからか、今までみたいに顔が見れない。
今までも、「おかあさん」と接したのは片手で数えるくらいだけど。
「なに?」ときれいな顔がみつめてくる。
「黄緑が。。。」
「あぁ____」黄緑ね、と煙を吐いた。
指についたきらきらした宝石が、窓の光を反射して眩しかった。
バタン、と重力で扉が閉まる。
「おかあさん」は、とくに気にもしていないみたいだった。
私が、行くしか____。
確か、「あいつら」が向かったのは、あの洞窟の入り口がある方角。
赤と紫と同じ方向に向かうと、背の高い人と紫が交戦中だった。
黒い手に抱かれた黄緑が見える。
いつの間にか、辺りは月明かりに照らされていた。
「えっ!?琥珀!?」どうしたの、と擦り傷だらけになった赤が声をかけてくる。
「なんか、助けたくて。。。」
「でもあんた、何もできないじゃん!!」
「そうだけど!!」
「ケンカしてる場合?」私たちの上から紫が言う。
紫色の、なにかドロッとしたものを背中から生やして、黄緑を抱えた黒いもやに包まれた人のような何かを「それ」で縛り付ける。
「なんか、おかしいんだよ。。。」
「何が!?」落ちてきた黄緑を2人で抱える。赤が怒った声で聞いてくる。
「家に帰ったら、みんな居ないの。青も緑も黄も____」
「なにそれ」どういうこと、という表情でみつめてくる。
「分かんないけど、あの場所に行ったのかも」
黄緑をさらった人たちも、多分同じ場所に向かっていたんだと、私の直感が言う。
あの場所には、何があるんだろう。
「あの場所。。。?」気がついたら、紫が横に立っていた。
「あのもやもやの人は?」
「いなくなった。。。」消えた、と足下に視線を送る。
「琥珀、あの場所って____?」
私は前にたどり着いた、あの洞窟のことを赤と紫に話した。
「いなくなったと思ったら、そんなとこ行ってたの」と赤は呆れ、「あたし、知らないとこ」と紫は首を振った。
この辺に詳しい紫でも知らないなんて、と思いながら2人を案内する。
「あっ。。。!?」
洞窟の入り口で、赤が何かを見つけて駆けていく。
戻ってきた彼女の手にあったのは、青の靴。
「これは、青の。。。」
「この先に入ったのかな」
中に進んでしばらくすると、今度は黄の帽子が転がっていた。
間違いない。ここに来たんだ。
水辺につくと、青、緑、黄の靴と服が。
ここに入ったんだ。
「えっ!?なにこれ____」呆然とする赤を置いて、服を脱ぐ。
「あたしも脱ぐ?」と寝巻きをつかむ紫。
「紫はそのままで大丈夫だよ」
「。。。そう?」と先に水に入っていく。
ぱしゃぱしゃ、と水溜まりを歩いて、あるところでどぶん、と一気に沈んでいった。
ぶくぶく、と大きな泡がたって、水面が水色に光る。
「えっ!?なにあれ!?大丈夫なの!?ねぇ!!」1番気が強いのに1番怖がりな赤が涙目で言う。
「大丈夫だよ。前も戻ってこれたし」
「ほ、本当。。。?」言いながら、マフラーとコートのボタンを外す。
私も、黄緑の靴とマフラーとコートを脱がして肩に抱えた。
「や、やっぱやめようよぉ。。。」黄緑のもう片方の肩を抱えながら、赤が言う。
「ひゃあっ!?冷たい!!」という声が聞こえて、
次に右足を下ろしたときには、身体が水中に浮かんでいた。
ぶくぶく、と泡を撒き散らしながら進んでいくと、空色のコートと帽子が浮かんできた。
空も一緒に来たんだ。
迷路みたいになっている中を潜って行くと、風の吹くあの洞窟にたどり着いた。
だけど____。
ここって、こんなに明るかったっけ。
前はもっと暗くて怖い場所だったはずなのに、
洞窟の向こうから白い光が眩しいくらいに差し込んでいる。
その光の中に、
吸い込まれるように入っていくと____。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
_____というところで目が覚めました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前は、主人公と思われる「琥珀」意外にも呼ばれていたような気がするのですが、
朧げでよく覚えていなかったため、「赤」「黄緑」など色の名前で書いています。
なんとなく他の子も宝石の名前なのかな、と夢を見ながら考えていました。
どの子も決まった色1色に染められたような感じで、クレヨンの擬人化を見ているようでとても可愛かったです。
年齢は分かりませんが、人間の背丈から考えると3〜5歳くらいかなと思います。
なので、イラストも等身低めで描いています(琥珀だけは少し想像入ってます)
特殊能力か何かで大人やその他に立ち向かう。。。というよりは、「一刻も早くここから脱出する」という感覚でした。
本物はもう少しカオスでしたが、物語性を損なわぬよう、一部脚色してお送りしております。
後から調べたことですが、
【琥珀】という宝石には【抱擁・長寿・繁栄】という意味があるそうなので、
もしかしたらこの光の向こうには何かが豊かになる未来があるのかもしれません。
今回は↑な感じの可愛い子たちが出てきてくれたのでほんわかでした(*^▽^*)【▼続く】
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ぼす、と私は白の中に寝そべった。
「もー!!何してんの琥珀、早く行くよー?」
私のはるか上の方で、そう声が聞こえる。
どうやら私のきょうだいみたい。
長く赤い髪に、赤い目、赤い服をしている。
私は、オレンジの髪、オレンジの目、オレンジの服。
2人ともニットの先端にもこもこの飾りのついた、サンタみたいな帽子をして、マフラーをして、コートを着て。
マフラーの柄は、2人一緒の細いストライプで。
「だぁって、疲れちゃったんだもんー!!」
「そんなこと言ってたら着けないよぉ」と声がするけれど、私自身、目的地はよくわかっていない。
家に帰るところか、どこか別の場所に向かっているのだろうか。
一面に広がる雪景色。
どうやら山のようで、視界のはるか向こう側に、ほんの少しだけ裸になった松の木のようなものが見えるような気がするけれど、他には何もなかった。
「もー。。。」ずるずる、と姉(?)に引きずられて上に登っていく。
ずるずる、ずるずる。
視界の下には、倒れ込んだところから私の通った跡が一本の線になって続いていた。
それを見ながら、ぼんやりと思い出す。
あの、水の中。迷路の先の洞窟。「外の世界」に出られる、洞窟。
きっとみんな知らないんだろう。
私も、知ったのはついこの間で、とてもびっくりしたんだ。
外とつながる場所があるだなんて。
あんなに風が吹いて、真っ黒な大きい穴。
あんなの、潜ったら絶対外に出られるって。
____え、なんで確かめなかったかって?
実はちょっと怖くなっちゃったんだよ。息も続かなかったしね。
____びっくりさせたいから、まだ言っていないけど。
言ったらきっと、「また琥珀はそんなこと言って」と呆れられるんだろう。
なんでも私はきょうだいの中で問題児らしく、よく迷子になるんだって。
よく言えば自由人。悪く言えば勝手な人。
名前は、「琥珀《こはく》」と書いて「アンバー」と読む。宝石の名前だって、誰かが言ってた。
私たちは10人くらいきょうだいがいて。
それぞれ名前は決まってるんだけど。。。うまく思い出せないな。
____ともかくその何人かと、「おかあさん」と一緒に暮らしている。
家の外に出ることはほとんどない。
一応、誰が1番目。。。とかは決まっているみたいだけど、うまく思い出せない。
背の高さも誰が高いとか低いとかはなくて、みんな一緒。
違うのは、髪、目、服の色。
服は、みんな色が違うだけの同じデザインのものを着ている。
そういえば、他の子たちはどこに行っちゃったんだろう。
何もないから、余計なことばかり考えてしまう。
「琥珀、後ろ!!」
声が聞こえたかと思うと、ぼふ、と雪の中の私をめがけて、すごい速さでなにかロケットのようなものが飛んできて____。
「もー、びっくりしたよー」
「赤が涙目でボロボロの琥珀引きずって帰ってくるんだもん」
「だって。。。、私もビックリして」
「わかったわかった」
「琥珀は?」
「大丈夫。もうすぐ目覚ますと思うよ。
治療はしたけど、そんなに怪我してなかったし」
服はボロボロだったけどね、と優しい声がする。
多分、きょうだいの誰か。
青か、緑か、紫か____。
「____あ、起きた」
「琥珀ー!!」
起き上がると、視界に色とりどりのきょうだいの顔と、赤が涙目で抱きついてくるのが見えた。
「。。。なにこれ」
「そんなに怪我してなかった」なんて言われていたのに、何故か私の頭や手や足が、包帯でぐるぐる巻きになっていて。
「ああ、大丈夫って言ってたのに、赤が心配してぐるぐるにしたんだよ」と、青が笑って言った。
「ちょっと!!」
「いーじゃん。心配してたんだし」
「琥珀、襲われたって。。。大丈夫?」黄が心配そうな表情で覗き込む。
「ん、へーきへーき。全然痛くないし!!」
「最近、私たちを狙った攻撃が多い気がするんだけど」
「琥珀は何も使えないから、こういうとき不便だよね」と言われてしまう。
もっともだ。
私はきょうだいのなかでポンコツで。
1番下、というわけじゃない。
むしろ順番では上の方のはずなのに、何も使えない。
もちろん、何も使えないのは私だけじゃなくて、
1番下の空や、その上の黄緑も使えない。
どういう原理かは分からないけど、
それぞれ技みたいなものが発動できるようになっていて。
それが原因なのか、外から知らない人たちが私達を襲いに来るようになったのは、ここ数週間のうち。
さらわれたりした子はいないけど、少なからず誰かが怪我をして帰ってくることがあった。
「ねぇ、これっておかしいよね」
____「おかあさん」がいるのに。
彼女と一緒にいれば、みんな平和だった。
それが、一瞬にして破られてしまって。
「おかあさん」は「大丈夫」しか言わなかったけれど、どこかおかしいと思いながら、自分より大きな彼女になにか言い返せるわけでもなかった。
誰も反発できない、圧倒的で絶対的な「正しさ」が「おかあさん」にはあった。
だから私たちは、彼女にだけは手出しができない。
でも、明らかに彼女が先導しているのではないか____というのが、他の子たちの意見だった。
最初に言い出したのは、紫だったと思う。
彼女は目が見えない代わりに、何でも見通せる能力があるから。
「あいつら」が家に攻撃を仕掛けてきたのは、それからしばらく経ったころだった。
きょうだいで庭で遊んでいたら、凄まじい轟音と共に黄緑がさらわれた。
今までそんなこと、なかったのに。
その瞬間を間近で見ていて、私は何もできなかった。
「琥珀は家にいて!!」と赤と紫が追ったあと、家にいる「おかあさん」のところに向かった。
チョコレート色の重い扉を、全体重をかけて前に押し込む。
ぐぐ、と大きな扉が開いて、わずかに通れそうなくらいの隙間から部屋の中へ。
「おかあさん」
呼んでから、おずおずと顔を上げる。
あんなことを聞いたからか、今までみたいに顔が見れない。
今までも、「おかあさん」と接したのは片手で数えるくらいだけど。
「なに?」ときれいな顔がみつめてくる。
「黄緑が。。。」
「あぁ____」黄緑ね、と煙を吐いた。
指についたきらきらした宝石が、窓の光を反射して眩しかった。
バタン、と重力で扉が閉まる。
「おかあさん」は、とくに気にもしていないみたいだった。
私が、行くしか____。
確か、「あいつら」が向かったのは、あの洞窟の入り口がある方角。
赤と紫と同じ方向に向かうと、背の高い人と紫が交戦中だった。
黒い手に抱かれた黄緑が見える。
いつの間にか、辺りは月明かりに照らされていた。
「えっ!?琥珀!?」どうしたの、と擦り傷だらけになった赤が声をかけてくる。
「なんか、助けたくて。。。」
「でもあんた、何もできないじゃん!!」
「そうだけど!!」
「ケンカしてる場合?」私たちの上から紫が言う。
紫色の、なにかドロッとしたものを背中から生やして、黄緑を抱えた黒いもやに包まれた人のような何かを「それ」で縛り付ける。
「なんか、おかしいんだよ。。。」
「何が!?」落ちてきた黄緑を2人で抱える。赤が怒った声で聞いてくる。
「家に帰ったら、みんな居ないの。青も緑も黄も____」
「なにそれ」どういうこと、という表情でみつめてくる。
「分かんないけど、あの場所に行ったのかも」
黄緑をさらった人たちも、多分同じ場所に向かっていたんだと、私の直感が言う。
あの場所には、何があるんだろう。
「あの場所。。。?」気がついたら、紫が横に立っていた。
「あのもやもやの人は?」
「いなくなった。。。」消えた、と足下に視線を送る。
「琥珀、あの場所って____?」
私は前にたどり着いた、あの洞窟のことを赤と紫に話した。
「いなくなったと思ったら、そんなとこ行ってたの」と赤は呆れ、「あたし、知らないとこ」と紫は首を振った。
この辺に詳しい紫でも知らないなんて、と思いながら2人を案内する。
「あっ。。。!?」
洞窟の入り口で、赤が何かを見つけて駆けていく。
戻ってきた彼女の手にあったのは、青の靴。
「これは、青の。。。」
「この先に入ったのかな」
中に進んでしばらくすると、今度は黄の帽子が転がっていた。
間違いない。ここに来たんだ。
水辺につくと、青、緑、黄の靴と服が。
ここに入ったんだ。
「えっ!?なにこれ____」呆然とする赤を置いて、服を脱ぐ。
「あたしも脱ぐ?」と寝巻きをつかむ紫。
「紫はそのままで大丈夫だよ」
「。。。そう?」と先に水に入っていく。
ぱしゃぱしゃ、と水溜まりを歩いて、あるところでどぶん、と一気に沈んでいった。
ぶくぶく、と大きな泡がたって、水面が水色に光る。
「えっ!?なにあれ!?大丈夫なの!?ねぇ!!」1番気が強いのに1番怖がりな赤が涙目で言う。
「大丈夫だよ。前も戻ってこれたし」
「ほ、本当。。。?」言いながら、マフラーとコートのボタンを外す。
私も、黄緑の靴とマフラーとコートを脱がして肩に抱えた。
「や、やっぱやめようよぉ。。。」黄緑のもう片方の肩を抱えながら、赤が言う。
「ひゃあっ!?冷たい!!」という声が聞こえて、
次に右足を下ろしたときには、身体が水中に浮かんでいた。
ぶくぶく、と泡を撒き散らしながら進んでいくと、空色のコートと帽子が浮かんできた。
空も一緒に来たんだ。
迷路みたいになっている中を潜って行くと、風の吹くあの洞窟にたどり着いた。
だけど____。
ここって、こんなに明るかったっけ。
前はもっと暗くて怖い場所だったはずなのに、
洞窟の向こうから白い光が眩しいくらいに差し込んでいる。
その光の中に、
吸い込まれるように入っていくと____。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
_____というところで目が覚めました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前は、主人公と思われる「琥珀」意外にも呼ばれていたような気がするのですが、
朧げでよく覚えていなかったため、「赤」「黄緑」など色の名前で書いています。
なんとなく他の子も宝石の名前なのかな、と夢を見ながら考えていました。
どの子も決まった色1色に染められたような感じで、クレヨンの擬人化を見ているようでとても可愛かったです。
年齢は分かりませんが、人間の背丈から考えると3〜5歳くらいかなと思います。
なので、イラストも等身低めで描いています(琥珀だけは少し想像入ってます)
特殊能力か何かで大人やその他に立ち向かう。。。というよりは、「一刻も早くここから脱出する」という感覚でした。
本物はもう少しカオスでしたが、物語性を損なわぬよう、一部脚色してお送りしております。
後から調べたことですが、
【琥珀】という宝石には【抱擁・長寿・繁栄】という意味があるそうなので、
もしかしたらこの光の向こうには何かが豊かになる未来があるのかもしれません。