代理学園第七話
休みボケで今日が日曜だと思ってました本当にごめんなさい
第七話↓
代理学園第七話
「カラオケに来たぞぉー!!!!」
☆ーーーーーーーーーーーーーーー☆
遡ること一時間前。
朝。起きて、まくが精いっぱいのバカデカボイスを発する。
「じゃあ今日はとりあえずかもめの実力試しだね!」
かもめはそこまで乗り気じゃない。
「とはいってもどこで…」
「えっと、調べたんだけどね、この学園、カラオケあるらしいよ、
今日は土曜日だし…」
まくが目を輝かせる。
「むぅにゃまじナイス!!!」
☆ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー☆
「ということで始まりました、第一回パンタソスカラオケ大会ー!!!」
やはりまくの声はでかい。なにしろでかい。
かもめは元々乗り気じゃないが、こういう場ではテンションぶち上げタイプなのだ。
むぅにゃは提案者故、割とノリノリだ。
くじらは...少し眠そうだ。
「...いや今朝の7時ですよ!?」
そして...一人の少女が混ざっていた。
「いぇーい!!!!上げてこー!!!」
「...いや、なんで玲ちゃんがいるんですか!?」
☆ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー☆
玲が渋々事情を説明する。一言一言に哀しみがこもっている。
「いやね、なんか今日、寮の皆が予定あるみたいで...」
「透海はゲームのイベラン、柊雨先輩は優香里先輩とデート、
瑠花は...昼くらいまで寝るって」
なんか一人だけ予定じゃないような。
「それであたし暇だったから...」
玲が急にテンションを取り戻して言い訳を連ねる。
「まぁ別に!あたしは!歌部門でないから!いいよね!!!」
「よしじゃあ歌うぞー!!」
今日のまくはなんかぶっ壊れている気がする。
☆ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー☆
「海咲かもめ中学一年生、初音ミクの消失を歌います」
ついに私の番が来てしまった。
(滑舌でごまかそう...)
「...♬♬♬♬♬♬♬♬」
出だしは順調。このまま...
「♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬...」
(よし難所突破、これなら...)
かもめの息継ぎと同時に、Aメロが始まる。
「♩ー♪♩ー、♬♩♩♩、♩♬、♬♩ー♩ー、♩.♪♩♩」
リズムは取れている。歌詞もはっきり聞こえる。
ただ、本人の自覚は無く、
音程が絶望的だった。
サビに入るとさらに悪化する。
「♩ー♩、♬♩♩♩、♬♩ー♩.♬♩♩♩♩♩ー...」
これじゃあまるで別の曲だ。音程の消失。
☆ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー☆
「海咲かもめ中学一年生、初音ミクの消失を歌います」
(?!)
正直、聞いている4人は驚いたのだ。初音ミクの消失、なんて。
(音痴な人の選曲じゃない...まさか、かもめって...)
(かもめちゃん、あんなこと言ってるくせに歌うまいんじゃ...)
曲が始まった。
「...♬♬♬♬♬♬♬♬」
(え)
(普通に滑舌いい…)
「♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬...」
(肺活量もすごい…)
(これ、オンチじゃなくない!?)
皆が少し期待し始めた。
だが、その感情は一瞬にして消えた。
「♩ー♪♩ー、♬♩♩♩、♩♬、♬♩ー♩ー、♩.♪♩♩」
(リズムは取れている、滑舌もいい)
(なのに...)
全員が同じ考えを抱いた。
(どんだけ音程外れてるの?!)
サビに入る。
「♩ー♩、♬♩♩♩、♬♩ー♩.♬♩♩♩♩♩ー...」
(すごい…一個もあってない...)
(わたしは陸の曲あまり知らないけど、分かる...
一個も音程合ってない気がする...)
☆ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー☆
点数発表。
皆、固唾を呑んで見守る。同じ方向を見つめて。
結果は――――――――――
53点。
「ほら...やっぱりね…」
「自分でもどこが音痴かわからなくて…」
まじか。あれで自覚ないのか。
(これは大変...)
くじらは、約束したことを後悔し始めた。
☆ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー☆
一日前。
「くじらちゃん!!!頼みごとがあるの!!!」
優香里が、廊下に響き渡る声で叫ぶ。
「ちょ、ちょっとそんなに大きい声を出さないでください
で、頼みって...?」
優香里は少ししてから、
「くじらちゃん、かもめちゃんと同じ寮でしょ...?
かもめちゃんと一緒に音楽祭出てあげてほしいの!!」
「なるほど、音楽祭に...」
「えぇ?!」
くじらは慌てる。
「?!話の流れが掴めません!何が、?!」
優香里が説明する。
「いやね、僕が悪いんだけど…
楽器の発注ミスって鍵盤楽器超少なくてさ...」
「それなら自分で何とかしてください」
優香里は構わず続ける。
「多分くじらちゃんの方が教えるのうまそうだし!
寮も一緒だし、適任だよ!!」
くじらが納得いってなさそうなのを見て...
「じゃあ音楽祭終わったらうどん奢る!」
くじらがピクリと反応した。
「...本当ですね?」
「本当!!!本当の本当!!!」
「わかりました、約束ですね」
優香里は、これ絶対に破れないやつだ、と、その日から貯金を始めた。
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第七話↓
代理学園第七話
「カラオケに来たぞぉー!!!!」
☆ーーーーーーーーーーーーーーー☆
遡ること一時間前。
朝。起きて、まくが精いっぱいのバカデカボイスを発する。
「じゃあ今日はとりあえずかもめの実力試しだね!」
かもめはそこまで乗り気じゃない。
「とはいってもどこで…」
「えっと、調べたんだけどね、この学園、カラオケあるらしいよ、
今日は土曜日だし…」
まくが目を輝かせる。
「むぅにゃまじナイス!!!」
☆ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー☆
「ということで始まりました、第一回パンタソスカラオケ大会ー!!!」
やはりまくの声はでかい。なにしろでかい。
かもめは元々乗り気じゃないが、こういう場ではテンションぶち上げタイプなのだ。
むぅにゃは提案者故、割とノリノリだ。
くじらは...少し眠そうだ。
「...いや今朝の7時ですよ!?」
そして...一人の少女が混ざっていた。
「いぇーい!!!!上げてこー!!!」
「...いや、なんで玲ちゃんがいるんですか!?」
☆ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー☆
玲が渋々事情を説明する。一言一言に哀しみがこもっている。
「いやね、なんか今日、寮の皆が予定あるみたいで...」
「透海はゲームのイベラン、柊雨先輩は優香里先輩とデート、
瑠花は...昼くらいまで寝るって」
なんか一人だけ予定じゃないような。
「それであたし暇だったから...」
玲が急にテンションを取り戻して言い訳を連ねる。
「まぁ別に!あたしは!歌部門でないから!いいよね!!!」
「よしじゃあ歌うぞー!!」
今日のまくはなんかぶっ壊れている気がする。
☆ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー☆
「海咲かもめ中学一年生、初音ミクの消失を歌います」
ついに私の番が来てしまった。
(滑舌でごまかそう...)
「...♬♬♬♬♬♬♬♬」
出だしは順調。このまま...
「♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬...」
(よし難所突破、これなら...)
かもめの息継ぎと同時に、Aメロが始まる。
「♩ー♪♩ー、♬♩♩♩、♩♬、♬♩ー♩ー、♩.♪♩♩」
リズムは取れている。歌詞もはっきり聞こえる。
ただ、本人の自覚は無く、
音程が絶望的だった。
サビに入るとさらに悪化する。
「♩ー♩、♬♩♩♩、♬♩ー♩.♬♩♩♩♩♩ー...」
これじゃあまるで別の曲だ。音程の消失。
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「海咲かもめ中学一年生、初音ミクの消失を歌います」
(?!)
正直、聞いている4人は驚いたのだ。初音ミクの消失、なんて。
(音痴な人の選曲じゃない...まさか、かもめって...)
(かもめちゃん、あんなこと言ってるくせに歌うまいんじゃ...)
曲が始まった。
「...♬♬♬♬♬♬♬♬」
(え)
(普通に滑舌いい…)
「♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬...」
(肺活量もすごい…)
(これ、オンチじゃなくない!?)
皆が少し期待し始めた。
だが、その感情は一瞬にして消えた。
「♩ー♪♩ー、♬♩♩♩、♩♬、♬♩ー♩ー、♩.♪♩♩」
(リズムは取れている、滑舌もいい)
(なのに...)
全員が同じ考えを抱いた。
(どんだけ音程外れてるの?!)
サビに入る。
「♩ー♩、♬♩♩♩、♬♩ー♩.♬♩♩♩♩♩ー...」
(すごい…一個もあってない...)
(わたしは陸の曲あまり知らないけど、分かる...
一個も音程合ってない気がする...)
☆ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー☆
点数発表。
皆、固唾を呑んで見守る。同じ方向を見つめて。
結果は――――――――――
53点。
「ほら...やっぱりね…」
「自分でもどこが音痴かわからなくて…」
まじか。あれで自覚ないのか。
(これは大変...)
くじらは、約束したことを後悔し始めた。
☆ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー☆
一日前。
「くじらちゃん!!!頼みごとがあるの!!!」
優香里が、廊下に響き渡る声で叫ぶ。
「ちょ、ちょっとそんなに大きい声を出さないでください
で、頼みって...?」
優香里は少ししてから、
「くじらちゃん、かもめちゃんと同じ寮でしょ...?
かもめちゃんと一緒に音楽祭出てあげてほしいの!!」
「なるほど、音楽祭に...」
「えぇ?!」
くじらは慌てる。
「?!話の流れが掴めません!何が、?!」
優香里が説明する。
「いやね、僕が悪いんだけど…
楽器の発注ミスって鍵盤楽器超少なくてさ...」
「それなら自分で何とかしてください」
優香里は構わず続ける。
「多分くじらちゃんの方が教えるのうまそうだし!
寮も一緒だし、適任だよ!!」
くじらが納得いってなさそうなのを見て...
「じゃあ音楽祭終わったらうどん奢る!」
くじらがピクリと反応した。
「...本当ですね?」
「本当!!!本当の本当!!!」
「わかりました、約束ですね」
優香里は、これ絶対に破れないやつだ、と、その日から貯金を始めた。
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