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1 month ago

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  • sakura

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小説『ANNADOL短編集』著・晴れ時々猫さん
https://estar.jp/novels/23627519/viewer?page=114
P114~【さくらキス】
挿絵(ファンアート)描かせて頂きました。


本編『彼氏』はこちらから
https://estar.jp/novels/23989351


*****

 手を繋いで歩くことは出来ないけど、初デートはすごく楽しかった。たくさん会話して、たくさん笑いあって、たくさん写真を撮ってもらって、そしてたくさん一緒に写真を撮った。

「ねぇ、藤堂」
「ん?」
「僕さ、毎年四月ってあんまり休み取れないんだ」
「そうなんだ」

 ふ~ん、と何気なく聞いている藤堂だけど、喋る僕をファインダーから覗きこみ、シャッターのタイミングをうかがっている。

「だからさ、来年も同じようにお花見できるとは限らないんだ」
「……うん。そうか……」

 少しばかり残念そうに頷く藤堂の声に苦笑し、でも僕は、今日が最高に楽しい初デートだってことを、どうしても伝えたいって思った。

「けど、だからこそ、今日は本当に最高の一日だよ」

 カメラを構えている藤堂を振り返りこの気持ちを伝えると、カシャカシャっと連続でシャッターが下りた。そしてえらくまじめな瞳をした藤堂が僕を見つめたままそっとカメラを下ろすと、ぐいっと僕の腕をひっぱった。

 次の瞬間、春風がざぁっと僕らの間を吹き抜け、満開の桜並木たちを揺らしてゆく。
 はらはらと花びらが舞い散ったのを一瞬見たけど、僕はきゅっと瞳を閉じた。

 だって、キスされると思ったから。


****
小説お借りしています。

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