小説挿絵『桃紅柳緑──アイツが俺を嫌いな理由と、俺がアイツのことが…』 LEVEL 4
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3 years ago
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『桃紅柳緑──アイツが俺を嫌いな理由と、俺がアイツのことが気になる理由──』著・当麻咲来さん
https://estar.jp/novels/24931169
P199~ 第十二章(12)挿絵描かせて頂きました。
https://estar.jp/novels/24931169/viewer?page=199
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男はくつくつと嗤いながら、俺にナイフを走らせる。とっさに避けて、相手の小手を狙って、ナイフを取り落とさせようとする。だけど、ゆりかちゃんを庇っているし、部室が狭くて動きにくい。どうしようかと一瞬迷っていると、次の瞬間、ドアの開く派手な音がした。
「………!」
土方が無言で走り込んで来て、一瞬で状況を確認したんだろう、その勢いのまま突っ込み、僅かなためらいもなく持っていた長物で、呆然としていた相手の横っ面を払う。
って……コイツこえぇ、木刀持ってきてるし。今の、全力で行ったよな?
新しい敵の登場に、刹那、判断の遅れた男は、横面を叩かれた勢いで吹っ飛ぶように横倒しに倒れる。
「………あ、やっちまった………」
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小説お借りしています。